イングランドvsアメリカの“親子”対決

2019年9月26日
仙台から伊丹のフライトが1時間遅れ。伊丹空港で乗客がナイフを持ち込んだとかで所持品検査のやり直しがあり、欠航した便もあったという中、とりあえず、飛んでよかったです。前橋上空で雲の上から頭だけ出した富士山が。どこをどう切り取っても、美しいですね。

伊丹からリムジンバスで神戸の三宮。「このバスは法定速度で運転してまいります」の“宣言”どおり、最初から最後まで、みごとな順法運転ぶり。ただ、客にとってはもどかしい感じもします。今日のように、フライトが予定より大幅遅れの場合はとくに。

ホテルを出て三宮駅から続くSOGOデパート地下で観戦時の食料を確保。昨日から、食べ物の持ち込みが認められたのです。地下鉄で5つ目の御崎公園で降り、そこから15分ほど歩くとノエビアスタジアムに。今日はイングランドvsアメリカ。旧宗主国と旧植民地の対決です。その図式はラグビーにもそっくり当てはまり、実力の差は歴然。アメリカではなぜか、サッカーもラグビーもあまり広まらなかったようです。その代わりが野球とアメリカンフットボールなのですが、それでも近年はサッカー、そしてラグビーのプロ化が始まりました。

ただ、それはそれとして、予選を突破して本大会に出てくるくらいですから、そこそこの力は備えています。しかし、この日はまるで覇気がないというか、ノーサイド間際までまったくいいところなし。最後にようやく1本トライを返し、意地を見せたものの、ちょっと……という印象は拭えません。

それより、ラグビーというスポーツの第一原則である「品位」を感じさせたのがイングランドのプレー。45対0というワンサイドゲームですから、終了間際にキープしたボールをサイドラインの外に蹴り出せばよかったのですが、さらに攻撃を続けたのです。しかし、それがアダとなり、アメリカにボールを奪われ、最後にトライを許してしまいました。レフェリーのホイッスルが鳴るまでゲームはやめないという、ラグビーの基本精神がそこにはあらわれていたように思います。