あじさい満開のお寺で心を癒す

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歌舞伎を観に行ったついでに、温泉(松本市内にある!)と花で体と心を存分に癒すことができました。松本市の中心部からクルマで30分足らず、塩尻市との境近くに、別名を「信濃あじさい寺」という弘長寺があります。山裾にある本堂の裏側に所狭しと植えられ、どれも皆満開のあじさいはおよそ1000株。

この寺のアジサイは、1980年ごろから檀家の有志が植え始めたとのことで、年々数も増えてきているそうです。とにかく、その種類の多さには驚くばかりで、訪れた人が長い期間楽しめるようにと、開花時期の異なるものが約80種類そろっています。

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江戸時代から日本のアジサイは世界的にも美しいと評判だったようで、18世紀後半からヨーロッパに伝えられ、品種改良されてから西洋アジサイとして日本に里帰りしたものも少なくありません。日本のアジサイはどちらかというと、野趣あふれる味わいがあるように思えます。色も紫だけでなく、赤あり、白あり、ピンクありと多彩ですし、名前も淡雪、紅冠雪、楊貴妃、横浪の月、雷電など、これまた多様で、大いに楽しませてもらいました。鎌倉のあじさいも有名ですが、ここらまでやってくると、人もそれほど多くないので、ゆっくり鑑賞することができます。

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弘長寺は真言宗智山派の古刹で、開基は弘長3(1263)年といいますから、750年ほどの歴史があります。それにしても、寺号に年号が用いられるというのは珍しいことです。いまでこそそれほどでもありませんが、できた当初はかなり大きな、また権威のある寺だったのでしょう。