「豪風関と語る会」に参加

2017年9月30日

4年前にプロデュースした単行本『人生8勝7敗 最後に勝てばよい』の著者は大相撲の尾車親方。そのご縁で、親方や弟子の方々とも親しくさせていただいているのですが、その一人・豪風関の「語る会」に出席しました。昨年、故郷・秋田県から県民栄誉賞を授賞した豪風関ですが、その1周年記念行事です。

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IMG_2003さまざま興味深いお話を聞かせていただきましたが、いちばん印象に残ったのは、「ベストだと自分で思い込んでいても、そうでないときがある。それは結果としてはっきりあらわれる」という言葉でした。豪風関は今年3月の春場所後、痛めていたヒジの手術を受けたそうです。場所後のことですから、5月の夏場所までは6週間しかありません。その間に回復を待ち、それからはリハビリです。これ以上は無理というほど懸命に取り組み、「自分ではベストと思える状態にこぎつけて夏場所に臨みました。ところが結果は大きく負け越し。「こんなはずじゃ……」と思ったそうですが、すぐ思い直したといいます。「ベストだと思い込んでいた自分が悪い。ケガから回復するのはそんな簡単なことじゃない」と。

 

もちろん、体の状態をいちばんよく知っているのは本人なのですが、実際の結果はごまかしがききません。勝負の世界の厳しさを改めて思い知らされたと語っていましたが、幕内最年長の関取でさえ、そうしたことがあるのです。念には念を入れるというか、いつ、どんな状況にあっても、「ベストを尽くす」のは、そうそう簡単なことではなさそうです。「これで大丈夫」と、ついつい自分を甘やかしてしまう私にとっては、耳の痛いお話でした。