生涯最悪の経験──エールフランスの対応に唖然・呆然

2017年8月13日

今日で長い旅も終わり。アイルランドのダブリンからパリ経由で日本に帰ります。キルケニーのホテルから2時間。レンタカーを走らせ、無事リターン。4日間の通算走行距離は1800kmでした。

帰国は、ダブリン発14時15分発のエールフランス(AF)便でパリ(シャルル・ド・ゴール空港)まで行き、そこから羽田行きのANA便です。それがなんと、パリで丸1日足止めを食らうハメに。

AF便の出発が遅れたことからそれは始まりました。ダブリンを離陸したのは予定より1時間以上遅れの15時30分で、パリ到着は18時。着陸したのは、第2ターミナルのビルから遠く離れた場所で、バスでの移動になります。ただ、今回は家人のために車イスをお願いしておいたので、特別仕様の車両で移動。ビルに着いたのは18時35分。そこからAFの職員が、ANAのチェックインカウンターがある第1ターミナルとを結ぶシャトル(CDGVAL)の乗り場まで連れていってくれる段取りのようでした。

ところが、ダブリン→パリとパリ→羽田のフライトをバラで入手していたのがネックになりました。預け荷物はダブリンから羽田までスルーの扱いにしてもらったのですが、私たち自身はパリで一度「入国」し、ANAのカウンターで手続きしなければならないと言われていました。eチケットの控えは持っているのですが、搭乗券がないため、「トランジット」にならないのでしょう。このあたりの仕組みは私たち素人にはわかりません。

まず第2ターミナルにあるAFの“車イス利用者カウンター”と思しきところまで連れていかれ、「しばしお待ちを」と。そこの職員がだれが相手かよくわかりませんが、電話していましたが、私たちはずっと待たされたまま。時間はどんどん過ぎ19時をまわってしまいました。ANA便の搭乗開始は19時35分なので、こちらは焦ってきます。AFの係員は「Stay here。シャトルの乗り場までは別の係員が案内するから」と言い置いて、その場から姿を消してしまいました。しかし、10分経っても20分経ってもだれも来てくれません。そのうち、「ウソ・でたらめ」を言って、私たちを放り出していったことに気がつきました。このままではANA便に乗れないと思い、ANAのマイレージカードのデスクに電話を入れて問い合わせている間にタイムアウト!

IMG_1806幸い、ANAのほうで翌日の同じ便の座席をすぐ確保してくれたのですが、AFのほうからは謝罪どころか、「何がどうなって、こういう事態になってしまったのか」についてまったく説明がありません。20時5分を過ぎてから、日本語を話す職員が電話に出てきて「ANA便とコネクションがないので、私たちの責任はパリまで。よろしいですね! ANA便があなた方を乗せずに出発したことになんら責任はありません。おわかりですね! 今日の便に乗れなかったために、あなた方はこちらにひと晩泊まらなければならなくなりましたが、そのためのホテルは、私どもで確保して差し上げましょう。空港近くのハイアットなら1泊100ユーロで予約できますが、それでよろしいですか?」と聞いてきました。こちらは四の五の言ってられませんから、「OK」と。しかも、その場で予約確認の書類をプリントして渡してくれます。対応が迅速だったのはこれだけ。

 

しかし、そうなると私たちがAFに預けたスーツケースをもう一度引き取らなくてはなりません。それについて尋ねると、「当然です。すぐ荷物を確保しお渡ししますので、ここで30分ほどお待ちください」と。AFの係員が2人、私を連れて階下の荷物受け取り場近くにある「ロストバゲージ」処理カウンターのところまで連れていき、担当者相手に荷物の所在を調べ始めました、スーツケースの色を尋ねられたのでそれに回答し、しばらくコンピューターに向かうと、うなずきながら、私を連れていった係員に何やら告げました。すると、その係員が「30分後にはお渡しできますので、上の階の先ほどの場所でお待ちください」と。

 

その言葉に従って待ちました。30分、1時間、1時間半。気がついたら22時近くになっています。先ほど私を階下に連れていった係員はそのあとまったく姿を見せません。近くにいる別の職員に聞いても、「私の責任ではない」と言うだけ。担当していた係員にコンタクトを取るわけでもなければ、何か手立てを講じるわけでもなし。「ANAのほうに荷物が行ってしまっているので、それを取りに行って戻るのに時間がかかっている。受け取るのに手間取っているようだ」と、もっともらしいことを言います。しかし、こちらも心配になったので、もう一度ANAに電話で問い合わせると、「こちらにはそのスーツケースはまったく来ていません」と、あちこち確認を取ってくれた上での返答が。

要するに、AFの職員はその場しのぎの「ウソ・でたらめ」を言っていただけなのです。そして、22時になると、その職員もさっさと帰ってしまいました。このままでは荷物なしにひと晩ホテルで過ごさなくてはなる……と、もう一度、階下の荷物受け取り場近くの「ロストバゲージ」のカウンターに行くと、すぐ近くに私たちの2つのスーツケースだけが放置されているではありませんか! AFの係員が私たちのところまで持ってきてくれるというのは「ウソ・でたらめ」だったのです。海外旅行で、たとえひと晩でもスーツケースがないと途方もなく落ち込みます。これまで何度かその経験をしているだけに、荷物が無事見つかって安心はしたものの、怒りが猛烈にこみ上げてきました。

この日は昼食もきちんと取っておらず、飲まず食わず状態だったので、お腹も空いてきます。仕方なく、待たされている間にすぐそばの売店でサンドイッチとサラダを買ってきて口にしましたが、とてもとても……。ついでながら、重いスーツケースを2個持ち、足の不自由な家人を連れながらシャトル乗り場まで移動するのはしんどそうだったので、先のところに、夜勤なのでしょうか一人だけいた職員に「車イスを使わせてもらえないか」とお願いしてみました。「いいですよ。係員をよこしますから、お待ちください」と言うのですが、もうこれ以上待たされるのはイヤだったのでお断わりしました。

こんどはハイアットホテルまで行かなくてはなりません。もちろん、場所を教えてくれていたわけでもないので、空港のINFORMATIONカウンターまで行ってたずね、なんと10分近く離れたホテル行きのシャトルバスが出る場所まで歩きに歩き、チェックインしたのは23時近く。レストランも閉まっていて、結局この夜は何も食べずじまいで終わってしまいました。