美しいアンデスの山並みが見えました

2017年5月3日

サンチアゴからブエノスアイレスへの移動はKLM便。ビジネスクラスではありましたが、もともとがアムステルダム→サンチアゴ→ブエノスアイレスという長距離便の最後の1区間に乗る形なので、機材もグレードが高く、快適そのものでした。オークランド→サンチアゴのときは十分観られなかったアンデス山脈も、こんどはバッチリ。こんなに美しい山並みがスモッグのため、サンチアゴの街中からはほとんど観られないというのはなんとも残念です。

飛行機はアンデスの5000~6000m級の山の上を飛ぶので、窓のすぐ下に頂上が見え、スリリングながらも素晴らしい景色。とはいえ、進行方向左側の座席だったので、迫力はいまイチでした。アンデスはやはり雪をかぶっている南のほうが美しいので、帰りが楽しみです。

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ブエノスアイレスもサンチアゴと同じく25年ぶりの訪問。来る前に、その当時使い残したアルゼンチン・ペソの紙幣や硬貨が多少あったので、どうしようかとも思いましたが、その間にデノミがおこなわれていたので、いくらなんでもということで、持たずに来ました。アルゼンチンの経済はいまでも不安定のようで、過去2年間で物価が30%も上昇したといいます。ガイドブックで見た空港から市内への定額タクシー代金450ペソが740ペソに上がっているのには驚きました。

もともとブエノスアイレスのタクシーは、料金がいい加減というか、空港→市内中心部は、空港のカウンターで定額を払い、その領収書を持って乗るのがいちばん安全とされているようなのですが、それがこのありさまでは、一瞬だまされたのかも……と疑ってしまいました。でも、そうではなかったのです。

DSC02230なんとかホテルに無事到着し、チェックイン。場所も便のよさそうなところで、ほっとひと安心です。とりあえずアルゼンチン・ペソの現金がないので、近くにある市内随一のショッピングモール「ガレリアスパシフィコ」の両替店に行ってみることに。これがまた立派な建物で、さすが“南米のパリ”と呼ばれるだけのことはあります。

 

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1888年に作られたこの建物は、ミラノのヴィットリオ。エマヌエーレ2世●を模したもの。最初は「ボンマルシェ」というデパートだったようです。しかし、その後のアルゼンチンの政治的な混乱等により、デパートは廃業、一部は国立美術館として使われるようになります。さらに、その後はブエノスアイレスとチリとを結ぶ鉄道を営業していたイギリス資本の会社の本社として使われました。それが「Pacifico」という名称につながっているようです。しかし、軍事政権下の時代には拘置所として使われたりするなど、ひどい状態でした。1989年になって歴史的建造物の指定を受け、翌90年に現在のショッピングモールに改装されたといいます。そんなモールの周辺はほかにもお洒落な建物がごろごろあります。アールデコ調でも、品がいい感じで、観ていても飽きません。

昨日あたりから時差ボケが顕著に出始めており、夜は早い時間から眠くなり、朝はメッチャ早い時間に目が覚めるという悪循環におちいりつつあります。この日もそうなりそうだったので、食事もホテルの近場で済ませることにし、日本料理の店に。「入船」という店でしたが、家人は前夜と同じ寿司の盛り合わせ、私は親子丼。ブエノスアイレス風というか、日本のそれとはまったく異質のものでしたが、それはそれでけっこういい味がしました。