スタジアムがなんとも立派。これでは日本も……

 

2017年4月29日

成田を前日の夜8時半に出て9時間、オーストラリアのブリスベン空港に到着したのは今日の早朝6時半。快晴、しかも時間のわりに温かいのは、多少なりとも赤道に近いせいでしょう。ホテルには7時半ごろ着きましたが、部屋はまだ空いておらず、時間をつぶさなくてはなりません。というわけで、すぐ近くのクイーンストリートモール(Queen Street Mall)までぶらぶら歩いていきました。

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DSC01913カフェでお茶を飲み、近くにあるたいそう立派な観光案内所へ。パンフレットをめくったりパネルをじっと見ていたりすると、「何かお分かりならないことはありますか」「どこかご希望の場所はおありですか」などと、やさしく声をかけてきます。なんとなく方針が決まり、相談すると、とても親切に対応してくれました。結局、明日(4月30日)は船に乗って、「コアラ・サンクチュアリー」に行くことに。実を言うと、こちらに来る前、旅行プランをあれこれ練っていたときは、対象外のスポットでした。ただ、家人の「コアラを抱いてみたい」というひと言で方針転換、予約を入れ、その場で支払いも済ませました。

DSC01947そのあとは近くの「シティーホール(市庁舎)」に。ブリスベンはヨーロッパと違い、中世以来のなんとか……といった類の観光スポットはありません。「シティーホール」にしても、19世紀の終わりごろに作られた建物です。それでも、「歴史の浅い国ほど歴史を大切にする」とはよく言ったもので、いまも大事に使われているようです。1階にはブリスベンでいちばん古いカフェがあり、3階には美術館・博物館も。いちばんの“売り”とおぼしき「時計塔」も無料で見学できます(ただし予約制)。

というわけで1時間後に予約し、そのまわりをぶらぶら。中央駅や旧郵便局など、どれも宝物のような扱いで、きちんとメンテナンスされています。中央駅は現役ですから、電車が出たり入ったりしており、改札システムも日本並み。気温は予想していたよりはるかに高く、日差しも強烈で、サングラスを忘れてきたのが悔やまれます。

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DSC01948「シティーホール」まで戻り、オーストラリで最古の手動式エレベーターに乗って「時計塔」のあるフロアーに。そこからは階段(あらかじめ「28段あります」と知らされていたので安心です!)で昇ります。ただ、最上階からの景色はいささか期待外れでした。何も障害物がなければ川面が観られ、「水の都」を実感できたのでしょうが、中高層のビルがびっしり立ち並んでいますから、どちらを見てもビルしか見えません。

DSC01952そのあとホテルに戻り、やっと空いた部屋で荷ほどきを済ませました。私たちのホテルはかつての州大蔵省(Treasury)の建物をそのまま使った歴史的な建造物。その姿が格好いいので予約したのですが、カジノも併設されています。Treasuryとはもともと宝とか金庫という意味。カジノで遊んで文字どおり宝が手に入ればいいのですが。

 

 

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ホテルの対岸は文化・芸術エリアとでもいうのでしょうか、美術館や博物館、ギャラリー等がズラッっと並んでいます。その中の一つ「クイーンズランド博物館」に。世界でいちばん大きなゴキブリが展示されているというのですが、最初はなかなか見つからず、係員に尋ねると、席を立ってそこまで案内してくれました。いました、いました! よく見ると、なんとなんと生きているではありませんか。でもちょっと……ですね。

 

再び橋を渡り、ホテルから歩いて10分ほどのところにあるハンバーガー専門店(ブリスベンでNo.1だそうです)で軽く腹ごしらえ。今夜はスーパーラグビーの観戦です。一方は、昨年シドニーで観戦したゲームの片割れワラタ-ズ(本拠地はシドニー。マイケル・フーパー、バーナード・フォーリーなどオーストラリア代表がごろごろ在籍。昨年の対戦相手はNZのチーフスでした)。相手はここブリスベンが本拠地のレッズ(日本代表のトゥイヘンドリックも在籍)です。今シーズンはオーストラリアのチームが全体的に地盤沈下していて勝てていないのですが、今日の試合はどうでしょうか。

 

DSC01977タクシーで10分ほどでサンコープスタジアムに到着。外観はそれほどでもないのですが、中はもう素晴らしいのひと言! こういうスタジアムがオーストラリアやNZにはゴロゴロあるのです。その点日本は「いまだし」。強くなるには形から、といってもユニフォームではなく、さらにその1段階前、グラウンドです。これが日本の場合、極端に遅れています。野球場は全国どこの町に行ってもあちこちあります。サッカー場も最近はどんどん増えています。でも、ラグビー場となると……。

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キックオフは午後7時45分。一進一退の好ゲームで、最後は29対26、アウェーのワラターズが勝ちました。後半残り7分まで3点差で負けていたワラターズが2本のPGを決めて勝ち越し。フォーリーのキックが百発百中。それが勝因です。ブリスベンのファンは残念無念の巻だったでしょう。

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客の入りは半分弱といったところでした。スーパーラグビーは来シーズンから3チーム減るのですが、その原因の1つがオーストラリアのチームがいまひとつパッとせず、観客動員も少ないことにあるようです。もっともスタジアム自体が大きい(サンコープスタジアムは52500人収容)ので、半分入っていないと、かなりさびしい印象がしてしまいます。

ホテルに戻ってからカジノで軽く遊んでみました。カジノといっても、ラスベガスやマカオとはまったく違います。去年お邪魔したシドニー、メルボルンのそれとも違います。なぜか──。もともとカジノとして作った建物ではないので、大きな空間がないのです。日本のホテルの中宴会場サイズが3、4つあり、あとは皆小宴会場ばかり。それでもけっこうお客が入っていました。場所柄か、中国人の客が3分の2。あとは地元の人でしょうか。最低の掛け金が1セントからですから、健全に遊べました。