ヨーロッパの涼しい夏はありがたい

2016年7月28日

DSC_0681今日は1日、めいっぱい歩きました。真夏とはいえ、日本のようにギラギラと日が照ることはありません。もちろん、汗もほとんどかかないので大助かりです。さっそく、ストラスブール第一の観光スポット「ノートルダム大聖堂」のある広場まで歩き、その一角にある観光案内所で「ストラスブールパス」を購入します。これ1枚で、交通機関はすべて無料、美術館や博物館など、ほとんどの観光スポットも無料か大幅なディスカウント。それより何より、入場券を買うために財布をいちいち出す手間が省けるのがありがたいのです。

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DSC_0702午後からは、「どこを見ても絵になる」町をぶらぶら。そのあと、名物の遊覧船に乗り、旧市街を取り囲むようにして流れるイル川を一周しました。1時間ほどで戻り「大聖堂」の中へ。142メートルという高さは、1647年から1874年まで世界一だったといいます。これほど大きな建物の窓にステンドグラスをしつらえること自体驚きですが、それ以上にすごいのは絵柄のこまかさ。カトリックの権力の強大さと人々の(この場合は絵描きでしょうか)信仰心の強さはどれほどだったのか、考えさせられました。DSC_0722DSC_0712

 

DSC_0744「大聖堂」を出たあとは、そのすぐ脇から出ているプチトランでストラスブールの中心部を回ります。遊覧船同様、日本語のイヤホンガイド付きなので助かりました。この種の音声ガイドで16チャンネル使われているケースは珍しいですし、8チャンネル(=8カ国語)の場合、たいてい日本語が除外されています。以前はそういうことはありませんでしたが、ここ5、6年は日本語が中国語にとって代わられているケースが多いのです。

DSC_0746イル川の対岸に建つ「アルザス博物館」を訪れてみます。19世紀の家屋数軒をつなぎ合わせ、そっくりそのまま博物館にしつらえたもので、かなりの規模。ただ、中の構造がとても複雑で、見て回るのが大変でした。カトリックのフランスとプロテスタントのドイツとの間を行ったり来たりした地域なので、宗教事情がとても複雑であることを知りました。

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DSC_0762近くの停留所からトラムに乗って「中央駅」へ。遠目に見ると、巨大なUFOもどき。19世紀半ばに作られたレンガ造りの旧駅が、いかにも現代的なガラス張りの屋根と外壁でそっくり覆われているなんとも不思議なデザイン。

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ちなみに、ストラスブールはこのトラムで世界的に有名です。一時は世界中の都市を走っていたチンチン電車ですが、モータリゼーションの波に飲み込まれ、20世紀後半に入ると、その多くが姿を消してしまいます。それを「トラム」という別の形でいち早く復活させたのがストラスブールだからです。

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1878年開業の馬車軌道がその起源で、1930年にはストラスブールからマッシフ・デ・ヴォージュ(Massif des Vosges)やコルマール、ライン川を越えドイツにまで延び、総延長はなんと234キロにも達していたといいます。乗客も、最盛期の43年には7150万人を数えましたが、先のような理由で60年に廃止。ところが94年にそれが復活し、近年は、エコな都市計画のモデルケースとして、世界各国から注目を浴びているとのこと。

夕食はホテルの近くで見つけた1522年創業の店で。私の選んだタルタルステーキはおいしかったですよ。

今日もカンカン照りでなかったので助かりました。たしかに、たくさん歩きはしたものの、途中、船に乗ったりプチトランに乗ったりトラムに乗ったりしたので疲れもそれほど感じません。