青森で経験した哀しい時間

2017年3月21日
昨日は3連休の最後の日。夜8時半ごろ。食事にしようとホテルを出ました。県庁所在地の駅前を走るメイン通りに出たのですが、でも、夕食を食べる店がないのです! おいおい、ここは魚の名産地じゃないのかと、街を歩く人──といっても、ごく少ないのですが──にききたくなってしまいます。

「食べる」というのは不正確で「食べたい」が正確な表現でしょうか。あるのは、日本海庄や、笑笑、魚民、山内農場、弁慶といった全国チェーンの居酒屋ばかり。匠庵、月あかり、北のまつり、三代目網元、井戸端は地元の居酒屋チェーン店。さらに吉野家、ガストときてはもうお手上げです。70歳近くなって吉野家でもありますまい。

30分ほどあちこち探し歩いたあげく、結局コンビニで出来合いの串焼きとチーズを買って、チューハイで流し込みました。いかにも体に悪そうですが、致し方ありません。

IMG_0504しかし、平日の今日のほうがはもっと悲惨でした。早く店も閉まるのだろうと、6時半にホテルを出たのですが、食べたい店がないのです。最後はあきらめて、そば屋で済ませました。通りには信号がありますが、どの交差点も、信号無視で悠々渡ることができるのも驚きました。クルマの往来が少ないというか、信号などあってもなくても同じ。さびしいのを通り越し、もう哀しくなってしまいます。ALASKAと書かれた看板を目にしましたが、アラスカの雪原の中にいるような気持ちにさせられました。

でも、地方の都市の現実というのはこんなものなのでしょう。鳥取や佐賀でも同じようなことを経験しましたが、青森ほどではありませんでした。そういえば、昨日の夜、降りた新青森の駅も、まわりには何もなかったなぁ。東海道新幹線が開業したときの新大阪駅のまわりもさびしいものでした。でも、50年以上が経ったいまでは、そこそこにぎわいを見せています。新青森駅にそういう日が来そうかと聞かれると、黙るしかありません。