おいしい食べ物屋は自力で見つけるのがいちばん

●京都ツアーの6日目は終日フリー。テレビなどでよく伝えられる将棋のタイトル戦の会場を初めてナマで見ました。「竜王戦」の第2局(豊島将之竜王vs藤井聡太三冠=この時点で)がおこなわれた仁和寺[にんなじ]の宸殿[しんでん]です。とんでもなく広い部屋で、しつらえもハンパありません。それもそのはず、宸殿とは天皇がお寝みになる場所のこと。
●仁和寺は世界遺産ですが、高校の古典で習った『徒然草』に登場していたのを覚えているくらいです。平安時代半ばから宇多法皇が寺の敷地内に「御室(おむろ)」を造営、日々を過ごされたことから、「御室御所」と呼ばれるようになったといいます。以来天皇家との関わりが深く、格式も高い寺なのだとか。広い境内には庭園や国宝・重要文化財の建物がいくつもあり、さすがという感じです。
●この日は、仁和寺見学のあと四条烏丸近くの京料理店でランチ。夕方から気温が下がり雨もパラつき始めたので、早々にホテルに戻りました。夕食は近くで簡単に済ませようと、向かいのそば屋に。ごくフツーの店構えなのですが、何かしらピンと来るものがあったからです。体を温めようと注文した鍋焼きうどんは関西風というか、昆布で出汁がとってあり、鶏肉がいっぱい。 おいしくいただきました。
●近ごろはグルメ情報があふれていますが、店の数が少ない地方の町ならいざ知らず、大都市ではあまりアテになりません。むしろ自分で歩いて探すほうが面白いですし、結果にも納得が行きます。その点、このそば屋はヒットでした。町歩きや旅の大きな楽しみと言えるでしょう。(2021/12/17)

Facebook Post: 2021-12-23T13:35:52